シャワー中に突然冷たい水が出て、思わず「ヒヤッ」とした経験はありませんか？特に寒い時期は、本当に困りますよね。
シャワーが途中で冷たくなるのは、本体や部品の故障の他に、エコキュートの仕組み上発生する「冷水サンドイッチ現象」や、お湯の使い過ぎによる「タンク内のお湯の残量不足」が原因であることが多いです。
そこで今回は、シャワーが途中で冷たくなる時に考えられる原因とその対処法について、住宅設備の販売から設置工事までワンストップで手がける住まいのプロがわかりやすく解説します！
目次
シャワーが途中で冷たくなるエコキュートの原因
シャワーが途中で冷たくなる時に考えられるエコユートの原因は、主に以下の3つが考えられます。
①配管内の冷水「冷水サンドイッチ現象」
シャワーを使っている途中で、頭や体を洗うために一度シャワーを止め、再びシャワーを出すと、はじめは熱いお湯が出てからすぐに冷たい水に変わり、その後だんだん適温に戻っていく現象をみなさん経験したことがあるのではないでしょうか。
これは、配管内の冷水によりシャワーが途中で冷たくなる現象で「冷水サンドイッチ現象」と呼ばれています。お湯 → 冷水 → お湯 の順番で出てくるため、このような名前が付けられました。
実は、この「冷水サンドイッチ現象」は、故障が原因で発生するものではなく、エコキュートの仕組み上、起きてしまう現象なんです。
シャワーを使っていて一旦止めると、次に高音のお湯が出ないようにエコキュート側での制御弁が水側に全開になります。
再びシャワーを使い始めると、その制御弁が徐々に閉まっていき、お湯と混ざり合う間に温度の低いところが配管の中に出来るため、冷たい水が途中で出てくる原因になります。
②タンク内のお湯の残量不足
エコキュートは、空気中の熱をヒートポンプで循環させて、タンクに貯めたお湯を使うため、タンク内のお湯を使い切ってしまうと、水が出て冷たくシャワーが感じることがあります。
家族の人数が多く、シャワーを長時間使う、湯船にお湯をはるなど、お湯の使用量が多く、タンク内のお湯の量が不足してしまうと、シャワーが途中で冷たくなる現象が起こりやすくなります。
③水熱交換器の故障や混合水栓の不具合
エコキュートのタンク内の水は「水熱交換器」を通してお湯へと変わっていきます。この水熱交換器に劣化や故障がみられると、お湯が十分に温められず、シャワーが冷たくなる原因にもつながります。
また、蛇口部分の温度調節を行う「サーモスタット式混合水栓」にも不具合があると、温度管理がうまくできずに冷たい水が出てきてしまうことも考えられます。
リモコンの設定温度は、エコキュートから出るお湯の温度です。配管で放熱するため、じゃ口では温度が低くなることがあります。
リモコンの設定温度にも注目！
サーモスタット式混合水栓を使用するときは、リモコンの設定温度を混合水栓で使用する温度より5℃～10℃高く設定してください。
シャワーが途中で冷たくなる時のエコキュートの対処法
ここでは、シャワーが途中で冷たくなる原因別に、それぞれの対処法を解説します。
①配管内の冷水「冷水サンドイッチ現象」
冷水サンドイッチ現象は、故障ではなく、給湯器の構造上発生する現象なので、エコキュート自体の修理が必要というわけではありません。
シャワーを出してから少し待っていると、設定した適温のお湯が出てくるようになります。
シャワーの使用時に気をつけるべき注意点としては、シャワーを出した直後は体にかけず、少し時間をおいてお湯になったことを確かめてからシャワーを浴びるようにしましょう。
②タンク内のお湯の残量不足
タンク内のお湯切れを防ぐためには、家族の人数やライフスタイルに合った貯湯タンク容量のエコキュートを選ぶことが重要です。一般的には、4〜5人家族であれば460L程度の容量が目安とされています。
また、エコキュートには湯切れが起こらないように自動でお湯を沸かす「自動沸き増し」機能が搭載されている機種もあります。湯増し機能を活用することで、お湯切れの心配を軽減することができるでしょう。
③水熱交換器の故障や混合水栓の不具合
エコキュートの部品や故障が発生している場合は、壁のリモコン画面にエラーコードが表示される場合があります。シャワーに異変を感じたら、まずはリモコン画面上にエラーが発生していないか確認してみましょう。
水熱交換器や混合水栓の故障の際は、修理には専門的な知識が必要なため、ご自身で修理しようとせず、必ず専門業者に依頼するようにしましょう。
シャワーが途中で冷たくなるのが解決しない場合は？
上記の対処法を試してもシャワーが途中で冷たくなる現象が改善しない場合は、エコキュート本体や他の部品、電子基板などの故障が疑われます。
エコキュートの修理を依頼する際は、まず保証期間内かどうかを確認し、メーカーや販売店の保証期間内であれば、無償で修理してもらえる可能性があります。
保証期間外の場合は、お住まいの地域の給排水設備業者（給湯器専門業者）に依頼しましょう。
メーカーや販売店に相談する時
製品の保証期間内であれば、無償で修理してもらえる可能性があるため、エコキュートのメーカーや購入した販売店に連絡してみましょう。
連絡する際は、以下の情報を伝えるとスムーズです。
- 製品名・型番：エコキュートの製品名と型番を伝えましょう。製品本体や説明書に記載されています。
- 購入時期：いつ頃購入したのかを伝えましょう。保証期間の確認に必要です。
- 症状：シャワーが途中で冷たくなる現象について、具体的に説明しましょう。
- 試した対処法：どのような対処法を試したのかを伝えましょう。
給排水設備専門業者に依頼
メーカーや販売店の対応で解決しない場合や、保証期間が過ぎている場合は、専門業者に依頼しましょう。
エコキュートの点検・修理は専門的な知識と技術が必要なため、自分で修理しようとせず、必ず専門業者に依頼してください。
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