「マンションにエコキュートって設置できるの?」マンションでエコキュート導入を検討している方の多くが、設置の可否や費用面に不安を感じています。
確かに戸建てと違いマンションならではの制約や注意点がありますが、マンションでもエコキュートの設置は可能です。
本記事では、住宅設備の販売から設置工事までワンストップで手がける住まいのプロが、設置条件から費用、選び方のポイントまで、具体的に解説していきます。
マンションでのエコキュート導入をお考えの方は、ぜひ参考にしてください。
目次
エコキュートをマンションにも設置できる条件とは
エコキュート設置の検討段階で重要なのは、管理組合への申請と設置スペースの確保です。マンションは共同住宅のため、設置工事には様々な制約がありますが、正しい手順を踏めば多くの物件で導入が可能です。ここでは、具体的な設置条件を見ていきましょう。
管理組合への申請と許可
マンションへのエコキュート設置は、共用部分に影響を及ぼす可能性があるため、事前に管理組合からの承認が必要です。申請時には、専門業者による設置プランや騒音対策、振動対策の具体的な資料を提出する必要があります。
承認を得るためには、近隣住民への配慮も忘れてはいけません。深夜電力を利用するエコキュートは、夜間に稼働するため、防音材の使用や設置場所の工夫など、具体的な対策を示すことで、管理組合からの理解を得やすくなります。
また、工事期間中の共用部分の使用方法や、万が一の水漏れ対策についても明確な計画を示さなくてはなりません。管理規約によっては、総会での決議が必要となる場合もあるため、余裕を持った申請スケジュールを立てて進めましょう。
設置に必要なスペースの確保
エコキュートをマンションに設置する際は、貯湯ユニットとヒートポンプユニットの両方のスペースが必要とされています。一般的な370L型の場合、高さ180cm程度、幅70cm程度、奥行き80cm程度のスペースが最低限必要です。
ベランダへの設置を検討する場合は、手すりの高さや床の強度、防水性能も確認しなくてなりません。また、貯湯ユニットは満水時に400kg以上の重量となるため、床の耐荷重性能の確認も必須です。
エコキュートを設置した後は、メンテナンスも必要になるのでアクセス性にも考慮しなくてはなりません。配管の点検や修理のために、機器の周囲に60cm程度の作業スペースを確保しておきましょう。
パイプスペースへの設置を検討する場合は、既存の配管との干渉問題もあるため専門業者による事前調査も重要です。
以下の記事では、エコキュートを設置する際によくある失敗例をまとめていますので、参考にしてみてください。
マンションに適したエコキュートの選び方
マンションへのエコキュート導入には、限られたスペースや建物構造に合わせた機種選定が重要です。給湯能力、省スペース性、静音性の3つの要素を中心に、各家庭に最適なモデルを検討していく必要があります。ここでは、具体的な選定ポイントを解説します。
スリムタイプのエコキュート
マンションの限られたスペースでも設置しやすいスリムタイプのエコキュートは、設置面積を従来型と比べて約20%削減することに成功した機種です。特に、ベランダ設置を検討する場合、この省スペース性はメリットといえます。
また、スリムタイプではありますが給湯能力を損なうことなく設計されているため、日常の使用に支障をきたすことはありません。
設置後のメンテナンス性も考慮された設計になっているので、狭いスペースでも点検や修理作業がおこないやすいのも特徴です。
省スペース・スリムタイプのエコキュートを見てみる給湯能力の確認
エコキュートの選定で重要なのは、家族の生活スタイルに合わせた給湯能力の確保です。4人家族の場合、朝夕の入浴時や洗面所での使用を考慮すると、370L程度の貯湯タンクが必要といわれます。
家族のスタイルに適した貯湯タンクを選ぶためには、一日の給湯パターンを把握しなくてはいけません。たとえば、家族全員が夜に入浴する場合と、朝と夜に分かれて入浴する場合では、必要な給湯能力が異なります。また、食器洗いや洗面での使用頻度も考慮しなくてはなりません。
深夜電力を効率的に活用するためには、年間給湯効率(APF)の高いモデルを選択することも大切です。APFが高いモデルは、同じ電力でより多くのお湯を作ることができるので、光熱費の削減につながります。
騒音対策に優れたモデル
マンションに住んでいる方は、近隣への騒音配慮も忘れてはいけません。騒音対策に優れたモデルの特徴は、ヒートポンプユニットのファン形状の最適化や、防振・防音材の効果的な配置にあります。
特に夜間運転時の静音性に配慮したモデルでは、通常運転時よりさらに運転音を抑える夜間モードを搭載しています。
設置時には、防振ゴムの使用や設置位置の工夫で、さらなる騒音低減が可能です。また、定期的なメンテナンスにより、経年劣化による騒音の増加を防ぐことができます。
これらの対策をおこなうことにより、マンション住まいでも快適なエコキュート利用が実現できます。
以下の記事で、エコキュートの種類と選び方を詳しく解説しているので導入を検討している方は、一度目を通してみてください。
エコキュートをマンションに設置する際の費用相場
エコキュートの導入を検討する際は、本体価格だけでなく、工事費用や設置場所による費用の違いを把握することが大切です。
また、利用可能な補助金制度を活用することで、初期費用を抑えることもできます。ここでは、具体的な費用の内訳や活用できる補助金について触れていきます。
本体価格と工事費用の内訳
エコキュートの設置費用は、本体価格に加えて、配管工事や電気工事など、複数の工事費用が発生します。
マンションの場合、既存設備の撤去費用や、共用部分の養生費用なども必要となるため、事前に費用の計画を立てておくことが大切です。
工事費用の内訳は基本的に以下です。
工事内容 | 費用 |
---|---|
機器設置 | 50,000円~70,000円 |
配管の接続 | 30,000円~50,000円 |
試運転調整 | 20,000円~30,000円 |
養生・清掃 | 10,000円~20,000円 |
また、マンションならではの費用として、エレベーターの養生や、共用部分の保護材設置なども考慮が必要です。
設置工事の見積もりを取る際は、複数の業者に依頼することをおすすめします。これにより、予想外の出費を防ぐことができます。
ベランダ設置と屋内設置の費用比較
設置場所の選択は、工事費用に影響します。ベランダ設置の場合、作業スペースが確保しやすく、既存配管との接続も比較的容易なため、工事費用を抑えることができます。
一方、屋内設置の場合は、壁や床の開口工事が必要となり、工事の難易度が上がります。
ベランダ設置では、防水・防風対策や、外観への配慮が必要となりますが、これらの追加費用を考慮しても、一般的に屋内設置より経済的です。
ただし、寒冷地の場合は、凍結防止のための追加工事が必要となるので、費用が増加する可能性もあります。
工事業者の選定する際は、マンションでの施工実績が豊富な業者を選ぶことが重要です。
交換を検討している方は以下の記事を参考にしてみてください。
補助金制度を活用してお得に買い替え
エコキュートの導入時には、国や各自治体独自の補助金制度を活用できます。補助金の申請は、給湯器の設置前に行う必要があり、製品や工事内容が補助金の条件を満たしているかの確認が重要です。
補助金申請の手続きは、通常、設置工事を行う施工業者が代行してくれます。ただし、申請から給付までには一定の時間がかかるため、設置工事の計画時には、この期間も考慮に入れる必要があります。
また、補助金の予算には限りがあるため、申請時期によっては予算枠を超えて受付が終了する可能性もあります。
省エネ基準の達成度が高い機種を選ぶことで、より多くの補助金を受けられる場合もあるため、エコキュートの機種選定時には、補助金の対象条件も考慮しておくのがおすすめです。
エコキュートをマンションに設置する際の注意点
マンションへのエコキュート設置では、寒冷地対策、メンテナンス性、防音・防振対策が重要なポイントです。
また、建物の構造や周辺環境に応じた対策を取ることで、長期的な使用に耐える設置も可能になります。ここでは、具体的な注意点を詳しく解説します。
北海道などの寒冷地の注意点
寒冷地でのエコキュート設置には、凍結防止対策が不可欠です。外気温が氷点下になる地域では、ヒートポンプユニットの性能低下や配管の凍結リスクが高まるため、設置場所や配管方法に特別な配慮が必要になります。
また、寒冷地仕様のエコキュートでは、ヒートポンプユニットに自動凍結防止機能が搭載されています。配管には凍結防止ヒーターを内蔵し、外気温が低下した際に自動で作動する仕組みです。
ただし、この機能を活用するためには、凍結防止ヒーターへの電力供給を常時確保しなくてはいけないので頭に入れておきましょう。
寒冷地のエコキュートは屋内設置が基本ですが、マンションの場合ベランダ設置になる場合もあります。
当社では、マンション等で屋外のベランダ置きになる場合には、配管にテープヒーターを巻いて凍結防止に努めておりますのでお客様のご希望に沿った設置が可能です。
寒冷地仕様のエコキュートをみてみる寒冷地にお住まいの方は以下記事を読んで、エコキュート選びの参考にしてみてください。
防水・防音対策
マンションでの防水・防音対策は、他の住戸への配慮と設備の長寿命化のために抑えなくてはいけないポイントです。ベランダ設置の場合、防水パンの設置と適切な排水処理が重要です。
ヒートポンプユニットを適切な場所に設置することで防音対策にもなります。隣接する住戸の窓や壁から離して設置し、必要に応じて防音パネルを設置します。
また、防振ゴムを使用することで、振動による騒音も軽減できます。
経年劣化も騒音に影響するので、定期的なメンテナンスを忘れずにおこない、長くエコキュートを利用しましょう。
エコキュートをマンションで導入する際のポイント
エコキュートをマンションに設置する際は、管理組合への申請と許可取得が必須であり、スペースの確保と環境に適した機種選定が重要です。
また、寒冷地では凍結対策、騒音対策として防音・防振材の使用が効果的です。設置後は定期的なメンテナンスを行うことで、長期的な省エネ効果と快適な給湯環境を維持できます。
エコキュートをマンションに導入する際は、専門業者に相談し、建物の状況に合わせた設置プランを立て進めていきましょう。
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